80歳で20本以上の歯を残すために②-3
連載②-3:自宅でできる予防法(フロス・デンタルリンスについて)
さて、「自宅でできる予防法」についての最終回です。
今回は歯磨きをサポートするフロス・デンタルリンスについてご説明いたします。
フロスの選び方、使い方
歯ブラシで磨いただけでは、歯と歯の隙間の汚れは取れません。
フロスを使用して歯ブラシで届かない歯の側面についたプラーク(歯垢)や、歯と歯の間に入りこんだ食べかすを取り除きましょう。
初心者には、操作のしやすいホルダータイプのフロスがおすすめです。
F型とY型の2種類があり、F型は前歯をフロッシングしやすく作られていて、Y型は奥歯をフロッシングしやすく作られています
使い方は、フロスを歯と歯の間に当て歯ぐきを傷つけないようにゆっくりと入れていきます。歯と歯の間を横に動かしフロスを歯の側面に当て、上下に動かしながらプラーク(歯垢)を落とします。
フロスを歯の隙間から抜き出す時は横に動かしながらゆっくり抜き出します。
頻度としては、毎食後に行う必要はなく、就寝前の歯磨き時(一日一回)の使用だけでも十分です。
デンタルリンスの選び方、使い方
デンタルリンスには「洗口液」と「液体歯磨き」の2種類があります。
- 洗口液について
洗口液でお口をすすぐことで、口臭の防止やお口の中の浄化が期待できます。
時間がなくて歯を磨くことができない場合や、歯磨きの仕上げなどに使用します。
基本的な使い方は、歯磨き後に口に含んで20~30秒うがいをし吐きだします。 - 液体歯磨きについて
液体歯磨きは「(練り)歯磨き粉」と同じ使い方で、液体歯磨きでお口をすすいだ後に歯ブラシでブラッシングをします。研磨剤が含まれているものが少ないので、研磨剤が含まれている(練り)歯磨き粉と比べて、歯面を傷つけることなくブラッシングできます。
液体歯磨きを口に含み、20~30秒のうがい後、歯ブラシでブラッシングをします。
洗口液も液体歯磨きも、あくまで「お口の掃除の補助」するものです。
プラーク(歯垢)は歯ブラシやデンタルフロスなどで擦って磨かなければ落ちません。
洗口液を使用する場合でも毎日のブラッシングは欠かさず行いましょう。
以上、自宅でできる予防を3回に渡って解説させていただきましたが、歯ブラシ・歯磨き粉・デンタルリンスの役割を正しく知り、適切な使い方をすることがお口の中をより清潔に保ち、歯を守る手段となります。
ぜひ毎日、正しい歯磨きを実践してみてください。
次回は、「歯医者でできる予防法」について触れてみたいと思います。
更新は2016年4月22日を予定しております。